“悪霊”のいろいろな読み方と例文
旧字:惡靈
読み方割合
あくりょう66.7%
あくりやう14.8%
あくれい7.4%
ベーゼルガイスト7.4%
あくりよう3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
泰文は悪霊あくりょう民部卿という通名とおりなで知られた忠文ただぶみの孫で、弁官、内蔵頭を経て大蔵卿に任ぜられ、安元二年、従三位に進んで中納言になった。
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
化物ばけもの屋敷へ探険に行つたり悪霊あくりやうかれたのをなほしてやつたりする、それを一々書き並べたのが一篇の結構になつてゐるわけです。
近頃の幽霊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
時に悪霊あくれい余につげていわく、「汝祈祷の熱心を以て不治の病者を救いし例を知らざるか、汝の祈祷の聴かれざりしは汝の熱心足らざりしが故なり」
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
この事件の悪霊ベーゼルガイストと云うのは、とりもなおさず貴方あんたのことだ。しかし、一言断っておくが、貴方は舌を動かす前に、まず『マリエンバートの哀歌』でも読まれることだな。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
得やは去るまじき悪霊あくりようの如く執念しゆうねく吾を苦むるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)