“執念”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゅうね31.8%
しゅうねん23.6%
しつこ16.2%
しふねん12.2%
しふね9.5%
しゆうね1.4%
しぶと1.4%
しうね0.7%
しうねん0.7%
しつっこ0.7%
しぶとさ0.7%
しゅうねい0.7%
しゆうねん0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて寺の門の空には、った雲の間に、な星影がちらつき出した。けれども甚太夫は塀に身を寄せて、執念く兵衛を待ち続けた。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
カーテンのあいだからは、あのピストルが執念ぶかく、ねらいをさだめていて、いつまでたっても、立ちさろうとはしないからです。
大金塊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
私は段々興奮してきて、いよいよ執念く根掘り葉掘り訊きただしました。しかしどうも肝心の私の知りたいことは恐ろしくて訊けませんでした。
消えた霊媒女 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
先刻平次から聽かされた、お狩場の四郎の執念が大きくクローズアツプされて、のしかかつて來るやうな氣がするせゐでせう。
「おツ母さんが出て行くと云ふのも、そりやア、元はと云やア」と、千代子は執念くこちらに忠告するつもりらしかつた。
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
その上何が故に柵家へ、青幇の連中がそう迄執念く、仇をするかということに就いても、発見することは出来ませんでした。
執念い好奇心だけにっていて、朦朧とした夢の中で楽しんでいる——ともかく、そのほうが幸福なのかも判りませんわ。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
陣十郎は執念く追った。
剣侠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そしてその間彼は、善良ではあるが、苛酷な、良心的だけれど、執念深い男の人が、その人を怒らせた者に對してどんな嚴しい苛責を加へ得るかといふことを、私に感じさせた。
執念くまつはりついたり何事かねだつたりする時私の理性はもうすこしも動きません、狂暴なあらしのやうに、まつはりつく子供をつき倒してもあきたりないやうな事があります、けれども直ぐ私は
私信:――野上彌生様へ (新字旧仮名) / 伊藤野枝(著)
しかし、私の執念は、そのないことすらも、なんとかして、出来ることなら、より以上の近似に移そうといきみだしましたの。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「本当に彼女はちっともさっぱりした所がない、いやに執念な人だよ」と夫人は常にののしりぬ。ああ土鉢に植えても、高麗交趾の鉢に植えても、花は花なり、いずれか日の光を待たざるべき。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
執念白蛇死んだ女王のに入る、といの
真珠抄 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)