執念しぶと)” の例文
執念しぶとい好奇心だけにすがっていて、朦朧もうろうとした夢の中で楽しんでいる——ともかく、そのほうが幸福なのかも判りませんわ。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
執念しぶとく作り藻を取り上げては、キュッとひねり、したたる水の色を、貪るように眺めているその光景には、また髪梳きの場が聯想されてきて、それは「玻璃の光り」という
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)