“這”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
83.7%
8.7%
2.2%
ばい1.2%
はい1.2%
1.0%
しゃ0.4%
0.4%
0.3%
ばひ0.3%
0.1%
この0.1%
しゃつ0.1%
はひ0.1%
べえ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それがさ、一件じゃからたまらぬて、乗るとこうぐらぐらして柔かにずるずるといそうじゃから、わっというと引跨ひんまたいで腰をどさり。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
地上に活き動く物は空飛ぶ鳥から土をう虫までも汝に支配され、樹や土に生ずる諸果ことごとく汝の所用たるべく、汝の命は三十歳とのたもうた。
その裾を、鬼六の足に踏まれて、前へのめッた、でも、長い裳裾すそはどこからかれて、彼の瀕死な影は、なお、よろいつつも逃げていた。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
庸三は腹んいになって煙草たばこをふかしていたが、彼女の計算の不正確と、清川の認識不足とのれ違いも分明わかりすぎる感じだった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それで『んな破片はへんもらつてもえかね』とうてると『そんなものならいくらでもつてきねえ』といふ。
されどの女丈夫が三十年間如何にして日月を過せしかは諸君の知らんと欲する所なるべし、故に予は他日を期しはしを改めて叙述する所あらんと欲す。
千里駒後日譚 (新字旧仮名) / 川田瑞穂楢崎竜川田雪山(著)
その男が飜訳物の探偵小説にでもある様に、犬の様に四つんばいになって、その辺の地面をまわったものだ。
一枚の切符 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ついに天祐もどっかへ消えせて、在来の通りばいになって、眼を白黒するの醜態を演ずるまでに閉口した。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そんなときに、ずっと向うの、蔵と蔵との間の低い屋根に、小さな小僧がはい出して来て、重そうな布団をひっぱり出して干すのをよく見た。
殆ど気を失った夫人の身体を大樹の蔭の草の上に寝かせて置いて、堤に引返すと、彼は川の所まではいおりて、汚い水をすくって飲んだ。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
カリエスは、大した事がなく、注射で、癒るらしいが、肺と、神経痛は、頑強で、私は時々、倶楽部クラブの三階の自分の部屋へ、うて上る事がある。
死までを語る (新字新仮名) / 直木三十五(著)
そしていよいよ済んだあとで、私が今日のような暑い日には、はだかでやると大変涼しいでしょうなあ、と言ったらその人は驚いて、うの体で帰ってしまった。
声と人柄 (新字新仮名) / 宮城道雄(著)
「さては加勢の者ありや。しゃものものし金眸が、死物狂ひの本事てなみを見せん」ト、いよいよ猛り狂ふほどに。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
れも、あの創を目標めじるしにしてしゃつらを覚えておりますのだ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あげくの果て、着ている物まで野盗に襲われてはぎ取られてしまい、よろう如く十幾日かを逃げあるいていたが、顧みるといつか自分のそばには、もう甥の袁胤えんいんひとりしか残っていなかった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
生命いのち一つを大事に、よろい歩くのが、やっとであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神風の 伊勢の海の大石オヒシに 這ひモトホろふ細螺シタダミの いモトホり、伐ちてしやまむ(神武天皇——記)
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
づうとひ寄つて来た身狭乳母ムサノチオモは、郎女の前に居たけをソビヤかして、オホひになつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
八五郎は裏口を開け放したまゝ四つんばひになつて、ウロウロ深してをります。
まる襟髪えりがみを取つて、四つばひに這はせられた恰好だ。
それを俺がやったんだぞ、——この盲人めくらがな! それだのに手前たちのために俺は運をなくしなきゃならねえ! 馬車を乗り𢌞せようってのに、えつくばいの乞食になって、ラムを貰って歩かなきゃならねえんだ! 手前たちにビスケットについている虫だけの勇気でもありゃあ、奴らを掴めえられるんだがなあ。
それからと、第二条の、己がなぜ取引をしたかってことならだ、——へん、手前らがそれをして貰えたくって己んとこへ膝をついてえつくばってやって来たんだ、——膝をついてな、やって来たんじゃねえか。それっくれえ手前たちゃしをれてたんだ。——それにまた、己がそれをしなかったら、手前らは飢死うえじにしてたろうて。
「長崎游竜見え候時、不快に而其宿へ得参不申候。門人かけんか見え候故、しばらく話し申候。寝てゐる程の事にもあらず候。このかん学問もあり画もよく候。逢不申残念に御坐候。私気色は春よりいろ/\あしく候。然ども浪食もとのごとくに候。今年七十に候へば、元来の病人衰旄すゐばうは其所也。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しゃつ伏勢ござんなれ」ト、身構へしつつきっと見れば、いとおおいなる黒猿の、おもて蘇枋すおう髣髴さもにたるが、酒に酔ひたる人間ひとの如く、倰倰よろめきよろめき彼方かなたに行きて、太き松の幹にすがりつ、よじ登らんとあせれども、怎麼いかにしけん登り得ず。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
おのれ一人ひろゝみのかしらよりかぶりり(ひろゝは山にある艸の名也、みのに作れば稿よりかろし、猟師常にこれを用ふ)穴にそろ/\とはひ入り
それ見ろ、ポンと寅を川ん中へほうり込んだ時にゃア、おらあフーッてって這ッちまった、あのなげ永代橋えいてえよつべえに這って向うまで渡って、箱崎のてつ爺さんの屋台店やてえみせへ飛び込んで