“這箇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃこ40.0%
こつち20.0%
こちら20.0%
チイコ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仏教ではまた「這箇しゃこ」ということをいうが、これは即ち自己のエスプリを把握せよということである。口先で理屈をこねることは易しいが、本当にそれを自覚することは容易ではない。
画室の言葉 (新字新仮名) / 藤島武二(著)
這箇こつちは気が気ぢやないところへ、もう悪漆膠わるしつこくてたまらないから、病気だとつて内へげて来りや、すぐ追懸おつかけて来て、附絡つきまとつてゐるんでせう。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
這箇こちらの外にお一方ひとかたで御座りやす」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
譚は僕の問を片づけると、老酒を一杯あおってから、急に滔々とうとうと弁じ出した。それは僕には這箇チイコ這箇チイコの外には一こともわからない話だった。
湖南の扇 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)