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しゃつ
語句 | 割合 |
襯衣 | 47.8% |
這奴 | 45.7% |
素奴 | 2.2% |
袗 | 2.2% |
這 | 2.2% |
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例の
縞の
襯衣に、その
綛の
単衣を着て、紺の
小倉の帯をぐるぐると巻きつけたが、じんじん
端折りの
空脛に、草履ばきで帽は
冠らず。
で、
密と離れた
処から突ッ込んで、横寄せに、そろりと寄せて、
這奴が夢中で泳ぐ処を、すいと
掻きあげると、つるりと懸かった。
蒼い炎の息を吹いても、
素奴色の白いはないか、袖の
紅いはないか、と胴の
間、
狭間、帆柱の根、
錨綱の下までも、あなぐり探いたものなれども、
孫子は
措け、僧都においては
時ならぬ真夜中に人の眠りを妨るは
何れの
没情漢ぞと
打呟きながら、
起行きて戸を開くに、
突て
入る
一人は是なん目科其人にして衣服の
着様は
紊れ、飾り
袗の胸板は引裂かれ
「
這伏勢ござんなれ」ト、身構へしつつ
佶と見れば、いと
大なる黒猿の、
面蘇枋に
髣髴たるが、酒に酔ひたる
人間の如く、
倰僜きよろめき
彼方に行きて、太き松の幹にすがりつ