“はだぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
肌着55.3%
肌衣17.0%
襯衣10.6%
襦袢6.4%
膚着4.3%
汗衫2.1%
衵服2.1%
2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あらまあオウ・マイと鼻の穴から発声する亜米利加アメリカ女が、肌着はだぎ洗濯せんたくしたことのない猶太ユダヤ人が、しかし、仏蘭西フランス人だけは長い航海を軽蔑けいべつして
ヤトラカン・サミ博士の椅子 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
是が旅館の番頭などなら、メリヤスの肌衣はだぎ一つでまっぴら御免下さいと、夜具の上げおろしまでもするか知らぬが、普通の人情ではそれは忍べない。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ハンカチもあれば襯衣はだぎもあるから、おれはなわをすぐになうことができる、おまけにズボンりがあるぞ——何もこのうえ、世の中の荷やっかいになって
樓上の木欄おばしまに干したる敷布、襦袢はだぎなどまだ取入れぬ人家、頬髭長き猶太ユダヤ教徒の翁が戸前に佇みたる居酒屋、一つのはしごは直ちにたかどのに達し、他の梯はあなぐら住まひの鍛冶が家に通じたる貸家などに向ひて
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
そこにはぼうし、かたかけ、ハンケチ、シャツ、膚着はだぎ耳輪みみわ、かみそり、せっけん、おしろい、クリーム、なんということなしにいろいろなものがまれた。
おきなにドメニカ、ドメニカと呼ばれて、荒𣑥あらたへ汗衫はだぎひとつ着たるおうなでぬ。手足をばことごとくあらはして髮をばふり亂したり。媼は我を抱き寄せて、あまたゝび接吻す。
室内へやぬちには一小卓を安んじ、上に十字架を立てたるが、ともしびをばその前に點せるなり。二人の小娘はきぬはづして、白き汗衫はだぎゆるやかに身にまとひ、卓の下に跪きて讚美歌を歌へり。
或る時、霊公がちょうにいて、上卿しょうけい孔寧こうねい儀行父ぎこうほとに戯れ、チラリと其の衵服はだぎを見せた。なまめかしい女ものの肌着である。二人はギョッとした。
妖氛録 (新字新仮名) / 中島敦(著)
羅がそれを着てみるとはだぎのように温いうえに、軽くふんわりとしていていつも新らしく綿を入れたようであった。
翩翩 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)