“かくし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カクシ
語句割合
衣嚢34.4%
衣兜23.8%
隠袋9.3%
5.3%
客死4.6%
郭汜2.6%
2.0%
隠袖2.0%
兜衣1.3%
核子1.3%
衣套1.3%
衣袋1.3%
兜兒0.7%
袖袋0.7%
隱袋0.7%
兜児0.7%
内隠0.7%
落袋0.7%
衣匣0.7%
袖嚢0.7%
袖隠0.7%
襯衣0.7%
郭資0.7%
隔子0.7%
隠匿0.7%
隠嚢0.7%
隠衣0.7%
隱衣0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老人のに立つてゐて、お付合のやうに笑ひながら窓側の柱に懸つてゐる時計を眺め、更に大形の懐中時計を衣嚢から出して見た。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
嵩張つた包みが二人の間から取れて、輕い紙幣が女のコートの衣兜に殘つたといふ事が、二人を浮世の人間並みらしい感じに戻らせた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
帆村が腰を一とひねりして、尻の隠袋から拳銃を取出しながら、早や身体を玄関のにぶっつけてゆくのを見た。こっちも負けずに、狭い家と家との間に飛び込んだ。
ゴールデン・バット事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
兵隊上りの小使のニキタは乱暴にも、一々転覆えして、すっかり取返えしてしまうのであった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
して楡木川客死高煦焦死、数たると数たらざるとは、道衍袁珙より知らざるところにして、たゞ天を知ることあらん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
山峡隘地を出て、軍を返そうとすれば、たちまち、李傕や郭汜の兵が、沢や峰や渓谷の陰から、所きらわず出て来て戦を挑むからだった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
聞長兵衞夫は何が大變だと云に長八に大變なり親分に御相談申さねばならずても是まで親分には御咄し申さざりしが私し共夫婦はて御存じの通り國元
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
学士は洋服の隠袖から反射機を取出して、それでお房の目を照らして見た。何を見るともなしにその目はグルグル廻って、そして血走った苦痛の色を帯びていた。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
洋服の男はそう云って思いだしたように双手兜衣に入れた。
港の妖婦 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
得るは稗史野乗核子なれど茲に築地の土佐堀は小鯔の多く捕れる処ゆゑ一昨夜も雨上りに北鞘町の大工喜三郎が築地橋の側の処にて漁上げたのは大鯔にて直ぐに寿美屋の料理番が七十五銭に買求め昨朝庖丁した処腹の中から○之助様ふでよりと記した上封じが出たといふがモウ一字知れたら艶原稿の続きものにでもなりさうな話。
探偵夜話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そこで身を起して銭箱の中から毎日節約して貯め込んだ十三枚の小銀貨と百八十の銅貨をさらけ出し、皆ひっくるめて衣套の中に押込み、戸締をして寶兒を抱えて何家の方へと一散に走った。
明日 (新字新仮名) / 魯迅(著)
紳士は衣袋の間から一本平骨の扇子を抜出して、胸の辺りを、さやさや。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
されど財布をこそ人にやりつれ、さきに兜兒に入れ置きし「スクヂイ」二つ猶在らば、人々に取らせんものをと、かい探ぐるにあらず。
その面は色を失ひて、唇は打顫へり。我が、あな、何事のおはせしぞと驚き問ふ時、マリアは兜兒の中より、一封の取出て、さて語をけて云ふやう。
とある町の曲り角で、外套の袖袋に手を入れて見ると、古いだらけに成つた手袋が其内から出て来た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
さて残つたのを捨てる訳にもいかず、犬に呉れるは勿体なし、元の竹の皮に包んで外套袖袋へ突込んだ。斯うして腹をこしらへた上、川船の出るといふ蟹沢を指して、草鞋〆直して出掛けた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
隱袋んである今朝讀殼を、からしてんでないと、其日記事らなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
宗助一封紹介状にして山門つた。はこれを同僚知人からた。同僚役所徃復に、電車洋服隱袋から菜根譚してであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
杉村博士はシガアの灰を落して、兜児からパイプを出して、短くなつたシガアをめて、半ば身を起した。
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
そそくさと、そそくさと、内隠から山葵色を取り出し
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
涼しい風の来そうなところをんで、腰を掛けて、相川は洋服の落袋から巻煙草を取り出す。原は黒絽の羽織のまま腕まくりして、帕子で手の汗を拭いた。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
赤い帶で腰の上へ留めた足首のところがすり切れた一雙のズボンの衣匣に兩手を突つ込んだやうな異樣な扮裝でひよつこり玄關先に立たれたら、圭一郎は奈何しよう。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
丑松は色のせたズボンの袖嚢の内へ手を突込んで、人知れず銀貨を鳴らして見ながら、幾度か其雑誌屋の前を往つたり来たりした。、四十銭あれば本が手に入る。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
風景画家は洋服の袖隠から磁石を取出した。引いた図の方角をよく照らし合せて見て、ある家相を研究する人のことを三吉に話した。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
お定が默つてゐたので、丑之助は自分で手探りに燐寸を擦つて手ランプに移すと、其處に脱捨てゝある襯衣の衣嚢から財布を出して、一圓紙幣を一枚女の枕の下に入れた。女は手ランプを消して
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
燕王の張昺謝貴って反をてするや、郭資めて北平を守らしめ、に師をして通州を取り、薊州を定めずんば、後顧のあらんとえる張玉の言を用い、玉をして之を略せしめ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
許宣はそこで心をめて入った。の両側は四扇隔子になって一方の狭い入口には青いがさがっていた。小婢は白娘子に知らすためであろう、その簾を片手に掲げて次の室へ往った。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
宝物の隠匿場所ばかりが、今も荏原屋敷のどこかにあるという、そういうこともお姉様には、伝説として聞いて知っていますわねえ。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
其れも小学校や中学校の生徒のように多勢景気よく練って来るのではない。大概は一人ずつ、稀には二三人組み合って、洋服の者は外套の隠嚢に両手を突っ込み、襟にを埋めてスタスタ行く。
The Affair of Two Watches (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
ともすれば彼女は、注意力の弛緩からして、他のことを考えてぼんやりしていた。彼女は時々、胸の隠衣から時計を出して針の動くのを眺めていた。
ウォーソン夫人の黒猫 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
この鋏の槓力でも、女の錆びついた銅牌が切れないのか。水夫よ! 汝の隱衣の錢をかぞへて、無用の情熱を捨ててしまへ!
宿命 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)