“帕子”の読み方と例文
読み方割合
ハンケチ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時とすると学士はフロック・コオトの後の隠袖かくしから白い帕子ハンケチを取出し、広い額の汗を押拭って、また講演を続けた。時々捨吉は身内がゾーとして来た。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
お雪はその紙に包んだ女持の帕子ハンケチを眺めながら、「汽車がおくれて、大分停車場で待ちましたよ——三十分の余も」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
涼しい風の来そうなところをえらんで、腰を掛けて、相川は洋服の落袋かくしから巻煙草を取り出す。原は黒絽くろろの羽織のまま腕まくりして、帕子ハンケチで手の汗を拭いた。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)