“袖袋”の読み方と例文
読み方割合
かくし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とある町の曲り角で、外套の袖袋かくしに手を入れて見ると、古いしわだらけに成つた手袋が其内そのなかから出て来た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
さて残つたのを捨てる訳にもいかず、犬に呉れるは勿体もつたいなし、元の竹の皮に包んで外套ぐわいたう袖袋かくしへ突込んだ。斯うして腹をこしらへた上、川船の出るといふ蟹沢を指して、草鞋わらぢひも〆直しめなほして出掛けた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)