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一封
読み方 | 割合 |
いつぷう | 75.0% |
いっぷう | 25.0% |
宗助は
一封の
紹介状を
懷にして
山門を
入つた。
彼はこれを
同僚の
知人の
某から
得た。
其同僚は
役所の
徃復に、
電車の
中で
洋服の
隱袋から
菜根譚を
出して
讀む
男であつた。
午飯に、けんちんを
食べて
吐いた。——
夏の
事だし、
先生の
令夫人が
心配をなすつて、お
實家方がお
醫師だから、
玉章を
頂いて
出向くと、
診察して、
打傾いて、
又一封の
返信を
授けられた。
なほ/\愚僧実家の儀に付きては、往年
三縁山学寮出奔この
方、何十年
音信不通に相なり候間、これまた別簡
一封認め置申候也。以上。
南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。慶応 年 月 日。