“音信”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たより37.5%
おとずれ16.3%
いんしん13.1%
おとづれ11.3%
おとず11.3%
おとづ5.6%
おんしん2.5%
メッセジ0.6%
おとさた0.6%
おとない0.6%
おどづれ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
始めのうちは音信たよりもあり、月々つき/″\のものも几帳面ちやん/\と送つてたからかつたが、此半歳許はんとしばかり前から手紙もかねも丸で来なくなつて仕舞つた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
さて小三郎のもとから絶えて音信おとずれの無いわけで、小三郎は不図した感冒かぜ原因もとで寐つくと逆上をいたし、眼病になり、だん/″\嵩じて
だが、技師も今は眠っているはずだし、無電でもあるまい。それでは何の音であろう。幽界からの音信いんしんでも、何かが触知するのか。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
わすれはせまじ餘りなさけなき仕方しかたなりと利兵衞をうらみけるが吉三郎はもとより孝心かうしんふかければ母をなぐさめ利兵衞殿斯の如く約束やくそくへん音信おとづれ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何もも忘れ果てて、狂気の如く、その音信おとずれて聞くと、お柳はちょう爾時そのとき……。あわれ、草木も、婦人おんなも、霊魂たましいに姿があるのか。
木精(三尺角拾遺) (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なにわすてて、狂氣きやうきごとく、その音信おとづれてくと、おりうちやう爾時そのとき……。あはれ、草木くさきも、婦人をんなも、靈魂たましひ姿すがたがあるのか。
三尺角拾遺:(木精) (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
東は富士河みなぎりて流沙りうさの浪に異ならず。かかる所なればおとなふ人もまれなるに、加樣かやう度々たび/\音信おんしんせさせ給ふ事、不思議の中の不思議也。
それとは違って俗世界の出来事であるが、ただの音信メッセジが、つい先頃、アメリカにおける英国臣民の会議から、イギリスの国王ならびに人民宛にやって来た
その後なんの音信おとさたもありませぬから、どうなりましたか、ちょっとも分かりませぬが、なにしろこの人の病気は、この狐が最初目に見えたときがはじめで、だんだんおもって
妖怪談 (新字新仮名) / 井上円了(著)
ふすまそっと身を寄せたが、うかつに出らるるすうでなし、ことばをかけらるる分でないから、そのまま呼吸いきを殺してたたずむと、ややあって、はらはらときぬ音信おとない
伊勢之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あひだそらわたこがらしにはかかなしい音信おどづれもたらした。けやきこずゑは、どうでもうれまでだといふやうにあわたゞしくあかつた枯葉かれは地上ちじやうげつけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)