“おとずれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
音信74.3%
消息11.4%
訪問8.6%
2.9%
音問2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遠くで蚊の鳴くのかとも聞えるし、鼠がこぼしたかとも疑われて、渇いた時でも飲みたいと思うような、快い水の音信おとずれではない。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
故郷ふるさと消息おとずれ聞くよしもなし、東京なる大原満は小山夫婦と中川兄妹の尽力によりて近頃新なる家に引移れり。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
から、彼所あれから牛込見附うしごめみつけへ懸ッて、腹の屈托くったくを口へ出して、折々往来の人を驚かしながら、いつ来るともなく番町へ来て、例の教師の家を訪問おとずれてみた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
明の李卓吾りたくごの『続開巻一笑』四に、唐寅とういんあざなは伯虎、三月三日において浴澡す。一客これをおとずれて見る事を求む、浴を以て辞す、客悦ばずして去る。
阿闍梨あじゃり音問おとずれの使いはおりおり送っても、宮のおいでにならぬ山荘へ彼自身は来てもかいのないこととして顔を見せない。
源氏物語:48 椎が本 (新字新仮名) / 紫式部(著)