“屈托”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くったく80.0%
くつたく20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幸い彼の目下の状態はそんな事に屈托くったくしている余裕を彼に与えなかった。彼はうちへ帰って衣服を着換えると、すぐ自分の書斎へ這入はいった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そういう孤独な、屈托くったくのない日々の中で、菜穂子が奇蹟のように精神的にも肉体的にもよみ返って来だしたのは事実だった。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
よく/\の事でせう、錢形平次は額に煙草を吸はせて、初秋のケチな庭を眺めるでもなく、ひどく屈托くつたくして居るのです。
上部うはべからると、夫婦ふうふともさうもの屈托くつたくする氣色けしきはなかつた。それは彼等かれら小六ころくことくわんしてつた態度たいどついてもほゞ想像さうざうがつく。流石さすが女丈をんなだけ御米およねは一二
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)