“おとづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
60.0%
音信30.0%
訪問3.3%
音問3.3%
音訪3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貫一も彼のあるじもこの家に公然の出入でいりはばかる身なれば、玄関わきなる格子口こうしぐちよりおとづるるを常とせり。彼は戸口に立寄りけるに、鰐淵の履物はきものは在らず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
聖母の像ある家ごとに音信おとづれ來て、救世主のうまれ給ひしは今ぞ、と笛の音に知らせありきぬ。
訪問おとづれて往くと先づ籐椅子に腰を降して、對向つた永井と語るのは、世間へ出ようとお互に焦慮あせつて居る文學青年の文學談であつた。
永井荷風といふ男 (旧字旧仮名) / 生田葵山(著)
是も皆自然に湧きし事、何とも是非なしと諦めて厭〻ながら十兵衞が家音問おとづれ、不慮の難をば訪ひ慰め、且は清吉を戒むること足らざりしを謝び、のつそり夫婦が様子を視るに十兵衞は例の無言三昧
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
背戸せどつて御覽ごらんなさい、と一向いつかう色氣いろけのなささうな、腕白わんぱくらしいことをつてかへんなすつた。——翌日よくじつだつけ、御免下ごめんくださアい、とけたこゑをして音訪おとづれたひとがある。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)