“音訪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おとず58.3%
おとな33.3%
おとづ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
堪えかねて光代はひそかに綱雄のもとを音訪おとずれぬ。綱雄は家にあらざりき。光代は時の許す限り待ちに待ちぬ。綱雄はついに帰らざりき。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
さびしい一室ひとまに、ひとり革鞄かばんにらめくらをした沢は、しきり音訪おとなふ、さっ……颯と云ふ秋風あきかぜそぞ可懐なつかしさに、窓をける、とひややかな峰がひたいを圧した。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
背戸せどつて御覽ごらんなさい、と一向いつかう色氣いろけのなささうな、腕白わんぱくらしいことをつてかへんなすつた。——翌日よくじつだつけ、御免下ごめんくださアい、とけたこゑをして音訪おとづれたひとがある。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)