“頻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しき70.5%
しきり27.9%
シキ0.4%
0.3%
しげ0.1%
ひん0.1%
ほお0.1%
ほゝ0.1%
0.1%
シバ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此頃よりせふ容体ようだい尋常たゞならず、日を経るに従ひ胸悪くしきりに嘔吐おうどを催しければ、さてはと心にさとる所あり
母となる (新字旧仮名) / 福田英子(著)
心に泛ぶこともないので、明日からは断々乎だんだんことして訪問をそうと、私はしきりにたのしさを思いはじめるのであった。
(新字新仮名) / 坂口安吾(著)
——また遥か左手の社の門前にある居酒屋の方へ眼を転じると、亭主が往来の人をとらえて何かしきりと激した身振りで憤激の煙を挙げているらしい。
ゼーロン (新字新仮名) / 牧野信一(著)
というのは、ふと顔を上げて入口の方を見ると、そこに、電車の中で見た鳥打帽の探偵が友人らしい男としきりに話しながら陣取っていたからである。
被尾行者 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
また新に濹という字をつくったのは林家りんけを再興した述斎じゅっさいであって、後に明治年間に至って成島柳北がしきりにこの濹字を用いた。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
両袖を胸に合せたお蓮は、じっとその犬を覗きこんだ。犬は婆さんに抱かれたまま、水々みずみずしい眼を動かしては、しきりに鼻を鳴らしている。
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
 ○……海路に出でゝ、吹く風も母穂には吹かず、立つ浪ものどには立たず恐耶神の渡りのシキ浪のよする浜べに、高山をへだてに置きて……(同)
B○……海路に出でゝ、惶八神の渡りは、吹く風ものどには吹かず、立つ浪もおほには立たず、シキ波の立ちふ道を……(同巻十三)
朝曇り後晴れて、海のやうに深碧フカミドリいだ空に、昼過ぎて、白い雲がシキりにちぎれ/\に飛んだ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
その上、泣ききつて居る彼女を、他国の名も知れぬ小駅に、下す事などは、少しでも愛を持つて居る者には出来なかつた。
海の中にて (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
ここに天皇、またきて倭建やまとたけるの命に、「東の方十二道とをまりふたみちの荒ぶる神、またまつろはぬ人どもを、言向けやはせ」と詔りたまひて、吉備きびおみ等が祖、名は御鉏友耳建日子みすきともみみたけひこを副へて遣す時に、比比羅木ひひらぎ八尋矛やひろぼこを給ひき。
神には撃たれ友には誤解せらる、みずから自己のために弁明するもすこしの効なく、神の我を苦むる手はゆるまず友の矢はますますしげきたり注ぐ。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
黒橇くろそりや、荷馬車や、徒歩の労働者が、きゅうにおりから放たれた家畜のように、自由に嬉々として、氷上をすべり、ひんぱんに対岸から対岸へ往き来した。
国境 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
手にあまる抵抗であった——それを意識した阿賀妻のそげたほおから血がひいた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
しな與吉よきちほゝをふう/\といてそれからいも自分じぶんくちんでやつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
家持の「今日ふる雪のいやけ。よごと」(万葉巻二十)は、此寿詞の効果によつて、永久に寿詞の奏を受けさせ給ふ程に、長寿あらせ給へと言ふのである。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「我が門に、千鳥シバ鳴く。起きよ/\。わが一夜づま。人に知らゆな(万葉)」の我が門とあるのは、家の処女か主婦の位置を示すものである。
まれびとの歴史 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)