“鳴頻”の読み方と例文
読み方割合
なきしき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その水田の方へ、なわてへ切れて、蛙が、中でも、ことこところころ、よく鳴頻なきしきってる田のへりへ腰を落し、ゆっくり煙草を吹かして、まずあの南天老人をめました。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
春の色香いろかでたるはあはれむべく、打霞うちかすめる空に来馴きなるるひよのいとどしく鳴頻なきしきりて、午後二時を過ぎぬる院内の寂々せきせきたるに、たまたま響くは患者の廊下をゆるう行くなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)