“鳴海”の読み方と例文
読み方割合
なるみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの時、堺見物の途中から、九死一生の目にあいつつ、からくも、自国まで帰り得た彼は、すぐ軍備を令して、鳴海なるみまで押し出した。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「だつて、これが落付いて居られますか、てんだ。鳴海なるみ屋の番頭の藤六が、今朝あのお勝手口で、虫のやうに打ち殺されてゐるんですぜ」
鳴海なるみはもう名物の絞りを売っている店は一二軒しかない。並んでいる邸宅風の家々はむかし鳴海絞りを売って儲けた家だと俥夫しゃふが言った。
東海道五十三次 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)