“畷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なわて81.4%
なはて14.0%
あぜ2.3%
なわた2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼が垣の外へ立った時には、もう彼方かなたなわてで追い着いた丈八と糸屋とが、道中差を抜き合って、烈しい刃交はまぜを見せているのである。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、道行みちゆきにしろ、喧嘩けんくわにしろ、ところが、げるにもしのんでるにも、背後うしろに、むらさと松並木まつなみきなはていへるのではない。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
両方がずっと田圃で、田のあぜを伝って、畷とも道ともつかない小逕こみちを無数の人影がうようよしている。田圃の中には燈火あかり万燈まんどうのように明るくともっている。
すらすらと向うへなびくのに乗って、なわたのほの白いのをむともなしに、うかうかと前途なるその板橋を渡った。
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)