“小逕”の読み方と例文
読み方割合
こみち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いつ苔香園たいこうえんとの話をつけたものか、庭のすみに小さな木戸を作って、その花園の母屋おもやからずっと離れた小逕こみちに通いうる仕掛けをしたりした。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
女は別れる前に、ある晩笹村と外で飲食いをした帰りに、暗い草原の小逕こみちを歩きながら言った。女は口に楊枝ようじくわえて、両手ですそをまくしあげていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
両方がずっと田圃で、田のあぜを伝って、畷とも道ともつかない小逕こみちを無数の人影がうようよしている。田圃の中には燈火あかり万燈まんどうのように明るくともっている。