“楊枝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ようじ89.2%
やうじ10.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
頭から足からどこからどこまで実によく手落なく洗いますね。御負おまけ楊枝ようじまで使って。あの綿密な事には僕もほとんど感心しちまった
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かえって口きゝ玉うにも物柔かく、御手水おちょうず温湯ぬるゆ椽側えんがわもって参り、楊枝ようじの房少しむしりて塩一小皿ひとこざらと共に塗盆ぬりぼんいだ僅計わずかばかりの事をさえ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
かつゆびさきへでも、ひらうへへでも自由じいうしりすわる。それがしりあな楊枝やうじやうほそいものをむとしゆうつと一度いちど收縮しうしゆくして仕舞しまふ。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
女が持つて來た新らしい楊枝やうじとしやぼんと手拭ひと——これには香水がつけてあつた——を持つて、獨りで、下廊下のいつもの洗面場に行く。
泡鳴五部作:04 断橋 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)