“房楊枝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふさようじ76.9%
ふさやうじ23.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、その頃はぜいの一つにされた、「猿屋」の房楊枝ふさようじを横ぐわえにして、弥助の息子の駒次郎が、縁側へ顔を出しました。
そこが中庭になる、錦木の影の浅い濡縁で、合歓ねむの花をほんのりと、一輪立膝の口に含んだのは、五月初の遅い日に、じだらくに使う房楊枝ふさようじである。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
叔母さんの二階に居候してゐる八五郎は、房楊枝ふさやうじの毛をむしりながら、夏の天道樣の中に、寢不足らしい顏を持つて來るのでした。
と、その頃はぜいの一つにされた、猿屋の房楊枝ふさやうじを横くはへにして、彌助の息子の駒次郎が、縁側へ顏を出しました。