房楊枝ふさやうじ)” の例文
叔母さんの二階に居候してゐる八五郎は、房楊枝ふさやうじの毛をむしりながら、夏の天道樣の中に、寢不足らしい顏を持つて來るのでした。
と、その頃はぜいの一つにされた、猿屋の房楊枝ふさやうじを横くはへにして、彌助の息子の駒次郎が、縁側へ顏を出しました。
木戸の外から聲を掛けたのは、庭下駄をつゝかけて、房楊枝ふさやうじをくはへた浪人者の石卷左陣でした。