“しき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シキ
語句割合
57.7%
9.5%
4.4%
3.6%
3.0%
子規2.4%
指揮1.8%
仕切1.8%
1.8%
1.4%
1.1%
為切1.0%
0.9%
四季0.9%
死期0.9%
史記0.7%
仕着0.7%
磯城0.5%
0.4%
志幾0.4%
師木0.2%
石城0.2%
士気0.2%
市気0.2%
志木0.2%
爲切0.2%
0.2%
0.1%
屍鬼0.1%
秭帰0.1%
仕遍0.1%
仕限0.1%
0.1%
信貴0.1%
切劃0.1%
史祈0.1%
四基0.1%
坑内0.1%
坑道0.1%
0.1%
士規0.1%
子旗0.1%
子頎0.1%
幟旗0.1%
0.1%
志岐0.1%
志気0.1%
志氣0.1%
志紀0.1%
志貴0.1%
敷木0.1%
施基0.1%
柹帰0.1%
0.1%
為着0.1%
熟蚕0.1%
0.1%
追敷0.1%
𡀗氣0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかるにしょうと室を同じうせる四十ばかりの男子ありて、しきりに妾の生地を尋ねつつ此方こなたの顔のみ注視するていなるに、妾は心安からず
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
ぽん太はそのころ天下の名妓めいぎとして名が高く、それから鹿島屋清兵衛さんに引かされるということでしきりにうわさに上った頃の話である。
三筋町界隈 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
おおきないわがありまして、そのいわあたまが、すと五しきのようにひかるのです。なんだろう? といって、案内人あんないにんもたまげていました。
大根とダイヤモンドの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ああ、かすみに見ゆる観世音の額の金色こんじきと、中をしきって、霞の畳まる、横広い一面の額の隙間から、一条ひとすじたらりと下っていた。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おなしきおなもんうりふたツの類型土器るゐけいどき各地かくちからるのである。それすうからかんがへても、大仕掛おほじかけもつ土器どき製造せいざうしたとへる。
東京鳴球めいきゅう氏より郵送せられし子規しき先生の写真及び蕪村ぶそん忌の写真が届きしは十日の晩なり。余は初めて子規先生の写真を見て実に驚きたり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
いましも船首甲板せんしゆかんぱんける一等運轉手チーフメート指揮しきしたに、はや一だん水夫等すいふら捲揚機ウインチ周圍しゆうゐあつまつて、つぎの一れいとも錨鎖べうさ卷揚まきあげん身構みがまへ
それへと云う席を見ると、布団ふとんの代りに花毯かたんが敷いてある。無論支那製だろう。真中を六角に仕切しきって、妙な家と、妙な柳が織り出してある。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お茶を持つて店へ出て来た晴代も見てゐる前で、木山はしきりに算盤そろばんをぱちぱちやりながら、親方にはかつてゐたが、総てはオ・ケであつた。
のらもの (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
貞「いゝえ私の床は参ってからしきっぱなしで、いつも上げたことはないから、ずっと遣るとこう潜り込むので、へえ有難う」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と見ればあと小舎こやの前で、昇が磬折けいせつという風に腰をかがめて、其処に鵠立たたずんでいた洋装紳士のせなかに向ッてしきりに礼拝していた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
この上の壁は中程を棚にて横に為切しきりあり。そこまで緑色の帛を張りあり。その上に数個の額を掛く。小さき写真の上を生花せいかにて飾りたるあり。
したがって、この第六識はぜんしきの主人公です。この主人公がシッカリしておればこそ、眼、耳、鼻、舌、身の五識は命じられるままに、よく働くわけです。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
景色けしきは、四季しきともさわやかな奧床おくゆかしい風情ふぜいである。雪景色ゆきげしきとくい。むらさきかすみあをきり、もみぢも、はなも、つきもとかぞへたい。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
永光寺の開山(名をきゝもらせり)血脉けちみやくをかのふちにしづめて化度けどし玉ひしゆゑ悪竜得脱とくだつなし、その礼とてかの墓石はかいしふちにいだして死期しきしめす。
(『史記しき』黄帝本紀の注に曰く、「死して亡びざる、これを神という。死してまつらざる、これを鬼という」と)
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
家政學かせいがくのいくたてもまなびしは學校がくかうにてばかり、まことあけくれみゝりしはいたかぬのきやく風説うはさ仕着しき夜具やぐ茶屋ちやゝへのゆきわたり、派手はで美事みごとに、かなはぬはすぼらしく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
吉隠よなばり浪柴なみしば」は、大和磯城しき郡、初瀬はせ町の東方一里にあり、持統天皇もこの浪芝野なみしばぬのあたりに行幸あらせられたことがある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
よつ其駁雑そのはくざつけづり、校訂かうてい清書せいしよし、豚児とんじ京水にゑがゝしめしもの三巻、書賈しよかこひおうじ老人につげゆるもつてしきしに、発販はつはん一挙いつきよして七百余部よぶひさげり。これより書肆しよし後編こうへんふ。
「あれは志幾しき大県主おおあがたぬしのうちでございます」と、お供の者がお答え申しました。天皇は
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
イクメイリ彦イサチの命(垂仁天皇)、大和の師木しきの玉垣の宮においでになつて天下をお治めなさいました。
世間の氏々の上は大方もう、石城しきなどきづまはして、大門小門を繋ぐと謂つた要害と、装飾とに興味を失ひかけて居るのに、何とした自分だ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
という声は、たちまち味方の壕塁ごうるいに伝わった。難攻不落の敵城に対して、かなり長陣の疲れを見せていた味方も、ために一脈の新しい士気しきを加えた。彼の復帰はそれだけでも大きな意義があった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は毎年の秋たけだいに開かれる絵画展覧会を見ての帰り道、いつも市気しき満々たる出品の絵画よりも、むこうおか夕陽せきよう敗荷はいかの池に反映する天然の絵画に対して杖をとどむるを常とした。
その後にもう一度、今度は浦和から志木しき野火止のびどめを経て成増なります板橋の方へ帰って来るという道筋を選んでみた。志村から浦和まではやはり地図にない立派な道路が真直ぐに通っている。
異質触媒作用 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
わたし此處こゝからきますよ、きみ。』と、かれはイワン、デミトリチにふた。『こゝあかりつてるやうに言付いひつけますから……奈何どうして這麼眞暗こんなまつくらところにゐられませう……我慢がまん爲切しきれません。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
南洲及び大久保公、木戸公、後藤象次郎、坂本龍馬等公を洛東より迎へて、朝政に任ぜしむ。公既に職に在り、しば/\刺客せきかく狙撃そげきする所となり、危難きなんしきりに至る、而かもがう趨避すうひせず。
生き埋めになるしきを降りてく朝の唄
鶴彬全川柳 (新字旧仮名) / 鶴彬(著)
血をいてしきをあがれば首を
鶴彬全川柳 (新字旧仮名) / 鶴彬(著)
印度インド、日本等に於て屍神ししん屍鬼しき、もしくは火車かしゃ等と称する妖異ものがたりの内容を検する時は、この種の夢遊行為……すなわち屍体飜弄が誤伝せられたるものなる事を、自然科学
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
それからその死骸を丸裸体はだかにして肢体を整え、香華こうげさん神符しんぷを焼き、屍鬼しきはらい去った呉青秀は、やがて紙をべ、丹青たんせいを按配しつつ、畢生ひっせいの心血を注いで極彩色の写生を始めた
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
白帝城を出、秭帰しきを経、この宜都までのあいだ、蜀軍は進むところを席巻して、地方地方の帰降兵を収容し、ほとんど、颱風の前に草木もないような勢いだった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
陸路の軍は秭帰しき(湖北省・秭帰)あたりまで進出した。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
怪物の前に出るとどの力士も固有名詞を失ひ一般に小さい力士として概念化されて仕舞ふらしい。仕遍しきり中陸奥に註文あり二度怪物の左手に取り付きとつたりの気を見せる。
それも、借すほどの田を一人では仕限しきれないから小作をさせるより却って手間と費用がかかるわけになる。
農村 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
公子 津波しき、家来どもが些細ささいな事を。さあ、そこへお掛け。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その後は和田の岬より古き親近なじみの金剛信貴しき生駒いこまの諸山に別れてただ我が一心を主として行くこととなりました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
すっと抜くと、てのひらに捧げて出て、そのまま、欞子窓れんじまどの障子を開けた。開ける、と中庭一面の池で、また思懸けず、船が一そう、隅田に浮いた鯨のごとく、池の中を切劃しきって浮く。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
頴川えいせんの太守、史祈しきという人がそれを聞いて、彼は妖法をおこなう者であると認め、役所へよび寄せて成敗しようと思った。召されて劉が出頭すると、太守はおごそかに言い渡した。
寛文かんぶん十一年の正月、雲州うんしゅう松江まつえ祥光院しょうこういん墓所はかしょには、四基しきの石塔が建てられた。施主はかたく秘したと見えて、誰も知っているものはなかった。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
心は直ぐ飛んで、遠い遠い小坂の鉱山へ行つた。物凄い髭面許りの坑夫に交つて、十日許りも坑道しきの中で鉱車トロツコを推した事があつた。真黒な穴の口が見える。それは昇降機エレヴエーターを仕懸けた縦坑であつた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
天地は重箱の中を附木でしきッたようになッてたまるものか。兎角とかくコチンコチンコセコセとした奴らは市区改正の話しを聞くとすぐに日本が四角の国でないから残念だなどと馬鹿馬鹿しい事を考えるのサ。
ねじくり博士 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
一瞥いちべついたすに、士規しき整然として、以前の世評とは打って変った御家政ぶり、近年の隆々たるお勢いも、ゆえあるかなと、思いあたってござる
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孔子は、叔魚しゅくぎょ子木しぼく子旗しき子羔しこうといったような、四十歳前後の門人たちの顔を、しばらく見まわしていたが
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
それに次兄の子頎しきと云い、三兄の子車と云い、どうして自分の兄弟はこう揃いも揃って悪人ばかりいるのだろう。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
朱いかぶと、朱地金襴きんらん戦袍せんぽう朱柄あかえの槍、朱い幟旗しきを揃えて、八卦はっけ吉瑞きちずいにかたどって陣列を立て、その中央に、大将曹操をかこんで、一そく、大地を踏み鳴らして入城した。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「旦那、どうかなすつて、おしきをさう云ひませうか。」
瘢痕 (新字旧仮名) / 平出修(著)
このうちで柄本が家は、もと天草郡を三分して領していた柄本、天草、志岐しきの三家の一つである。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
が、性の本来は、陽物ようぶつだから時しも春けて、今ごろとなれば大いにうごく。龍起れば九天といい、人興って志気しきと時運を得れば、四海に縦横じゅうおうするという
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
〔譯〕いきどほりを發して食をわする、志氣しきかくの如し。たのしんで以てうれひを忘る、心體しんたい是の如し。らうの將に至らんとするを知らず、めいを知り天を樂しむものかくの如し。聖人は人と同じからず、又人とことならず。
その鳥は、とうとう伊勢いせから河内かわち志紀しきというところへ来てとまりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
夢野口には——正季まさすえをかしらに、天見ノ五郎、中院ノ雑掌ざっしょう俊秀、矢尾ノ新介正春など、多くは日ごろ正季の手に馴れている若い将士を配し、また、丘のふもと、左翼方面へは、志貴しき一族をさきに立て
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かわらと呼ばれる敷木しきの上へ、ピッタリ指先を押しあてた。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
道鏡は天智天皇の子、施基しき皇子の子供であり、天智天皇の皇孫だつた。
道鏡 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
いま諸方の巡警からしらせて来たところによると、関羽は江陵より攻め来り、張飛は柹帰しきより攻め来り、また、黄忠は公安の山陰から現れ、魏延ぎえん孱陵せんりょうの横道から殺到しつつあるということです。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
同級生におくれてもよい。人の物笑いになってもよい。落着いて自分の心を練って、学問することを考えてもらいたい。人生は競争だとか、戦争の如きものだとか、しきりに言う。勿論もちろんそうである。
今世風の教育 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
戸は開け放して、竹簾たけすだれが垂れてある。お為着しきせの白服を着た給仕の側を通って、自分の机の処へ行く。先きへ出ているものも、まだ為事しごとには掛からずに、扇などを使っている。
あそび (新字新仮名) / 森鴎外(著)
成る可く家の厄介になるまいと、医者にも見せず、熟蚕しきを拾ったり繭を掻いたり自身働いて溜めた巾着の銭で、売薬を買ったりして飲んだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
皇后宮しきに悲田と施薬の両院を設け、天下の病者や飢えたる者を救い養われたのは事実である。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
「どうでしょう、私も、きょうの夕刻の七時までには、どうしても、生糸いとの方へ、追敷しきがなければならない場合ですから、即金ならば、たくさんは困るが、ある程度まで見きりますが」
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
氣息の道を以て、正を存し邪を驅り、病を厭し壽を全うするの事は、佛家にもまた存して居たことで、吹氣、呼氣、嘘氣、呵氣かき𡁱氣きき𡀗氣しきの六氣は天台の智者大師が示した六氣である。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)