爲切しき)” の例文
新字:為切
六疊敷ほどの湯槽ゆぶねが三つに爲切しきつてあり、その一つの隅にぼんやりと一人入つてゐますと、ツイ側に落ちてゐる湯口の音のみ冴えて、いつ知らずうと/\としたくなる靜けさです。
わたし此處こゝからきますよ、きみ。』と、かれはイワン、デミトリチにふた。『こゝあかりつてるやうに言付いひつけますから……奈何どうして這麼眞暗こんなまつくらところにゐられませう……我慢がまん爲切しきれません。』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)