トップ
>
仕切
>
しき
ふりがな文庫
“
仕切
(
しき
)” の例文
序
(
ついで
)
だと
思
(
おも
)
つて
見
(
み
)
て
來
(
き
)
たが、
此處
(
こゝ
)
からぢやあつちの
方
(
はう
)
のそれ
知
(
し
)
つてべえ
仕切
(
しき
)
つて
貸
(
か
)
すつちんだから、
俺
(
お
)
ら
其處
(
そこ
)
さ
入
(
え
)
れてえと
思
(
おも
)
つて
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それへと云う席を見ると、
布団
(
ふとん
)
の代りに
花毯
(
かたん
)
が敷いてある。無論支那製だろう。真中を六角に
仕切
(
しき
)
って、妙な家と、妙な柳が織り出してある。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
すると忽ちにして惡魔のやうなユダの顏が
仕切
(
しき
)
りの外にはみ
出
(
だ
)
して來ると、だん/\と生きてゐるやうになり
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
何
(
なん
)
だか
此池
(
このいけ
)
を
仕切
(
しき
)
つた
屋根
(
やね
)
のあたりで
頻
(
しきり
)
に
礫
(
つぶて
)
を
打
(
う
)
つやうな
音
(
おと
)
がしたが、ぐる/\
渦
(
うづ
)
を
卷
(
ま
)
いちやあ
屋根
(
やね
)
の
上
(
うへ
)
を
何十
(
なんじふ
)
ともない
礫
(
つぶて
)
がひよい/\
駈
(
か
)
けて
歩行
(
ある
)
く
樣
(
やう
)
だつた。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ふと、顔をあげて見ると、
貨車
(
かしゃ
)
との
仕切
(
しき
)
りにはまったガラスまどに、人間の顔がぼんやりとうつっている。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
▼ もっと見る
座元
(
ざもと
)
をはじめ、あらゆる
芝居道
(
しばいどう
)
の
人達
(
ひとたち
)
はいうまでもなく、
贔屓
(
ひいき
)
の
人々
(
ひとびと
)
、
出入
(
でいり
)
のたれかれと、百を
越
(
こ
)
える
人数
(
にんずう
)
は、
仕切
(
しき
)
りなしに
押
(
お
)
し
寄
(
よ
)
せて、さしも
豪奢
(
ごうしゃ
)
を
誇
(
ほこ
)
る
住居
(
すまい
)
も
所
(
ところ
)
狭
(
せま
)
きまでの
混雑
(
こんざつ
)
を
見
(
み
)
ていたが
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
三
寸
(
ずん
)
ほどな
芽
(
め
)
をそろえている野原を、
血汐
(
ちしお
)
だらけな
武者
(
むしゃ
)
わらじがズカズカと踏ンづけてひとところへかたまったかと思うと、
鋤
(
すき
)
を持ったものが、サク、サク、サク、と四角い
仕切
(
しき
)
りをつけてゆく。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
安孫子屋は元繁昌していたが、流れの三太郎という親分が
仕切
(
しき
)
って買取ってから
流行
(
はや
)
らねえ
続
(
つづ
)
きで、半年か一年かで止めてしまった。だからこの男なぞ色気づいた頃にゃもう無え、知らねえ筈だよう。
一本刀土俵入 二幕五場
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
父
(
ちゝ
)
は
正月
(
しやうぐわつ
)
になると、
屹度
(
きつと
)
此
(
この
)
屏風
(
びやうぶ
)
を
薄暗
(
うすぐら
)
い
藏
(
くら
)
の
中
(
なか
)
から
出
(
だ
)
して、
玄關
(
げんくわん
)
の
仕切
(
しき
)
りに
立
(
た
)
てて、
其前
(
そのまへ
)
へ
紫檀
(
したん
)
の
角
(
かく
)
な
名刺入
(
めいしいれ
)
を
置
(
お
)
いて、
年賀
(
ねんが
)
を
受
(
う
)
けたものである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
横
(
よこ
)
へ
切
(
き
)
れて
田畝道
(
たんぼみち
)
を、
向
(
むか
)
ふへ、
一方
(
いつぱう
)
が
山
(
やま
)
の
裙
(
すそ
)
、
片傍
(
かたはら
)
を
一叢
(
ひとむら
)
の
森
(
もり
)
で
仕切
(
しき
)
つた
真中
(
まんなか
)
が、
茫
(
ぼう
)
と
展
(
ひら
)
けて、
草
(
くさ
)
の
生
(
はへ
)
が
朧月
(
おぼろづき
)
に、
雲
(
くも
)
の
簇
(
むら
)
がるやうな
奥
(
おく
)
に、
祠
(
ほこら
)
の
狐格子
(
きつねがうし
)
を
洩
(
も
)
れる
灯
(
ひ
)
が
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その
季節
(
きせつ
)
にはよくあることなので、自分は、さけどろぼうが
貨車
(
かしゃ
)
の中まであらしたのかと思うと、思わず、むッとして、
手荒
(
てあら
)
く
仕切
(
しき
)
りの
車戸
(
くるまど
)
をひきあけて、足をふみこんだ。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
代助は
今
(
いま
)
此
(
この
)
親爺
(
おやぢ
)
と対坐してゐる。
廂
(
ひさし
)
の長い
小
(
ちい
)
さな部屋なので、
居
(
ゐ
)
ながら
庭
(
には
)
を見ると、
廂
(
ひさし
)
の
先
(
さき
)
で
庭
(
には
)
が
仕切
(
しき
)
られた様な感がある。
少
(
すく
)
なくとも
空
(
そら
)
は
広
(
ひろ
)
く見えない。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
たゞ
先
(
さき
)
のものが
消
(
き
)
える、すぐ
後
(
あと
)
から
次
(
つぎ
)
のものが
現
(
あら
)
はれた。さうして
仕切
(
しき
)
りなしに
夫
(
それ
)
から
夫
(
それ
)
へと
續
(
つゞ
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それから又競走があつて、
長飛
(
ながとび
)
があつて、其次には
槌
(
つち
)
抛げが始まつた。三四郎は此
槌抛
(
つちなげ
)
に至つて、とう/\辛抱が
仕切
(
しき
)
れなくなつた。運動会は
各自
(
めい/\
)
勝手に
開
(
ひら
)
くべきものである。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
私も冷たい手を早く赤い炭の上に
翳
(
かざ
)
そうと思って、急いで自分の室の
仕切
(
しき
)
りを開けました。すると私の火鉢には冷たい灰が白く残っているだけで、
火種
(
ひだね
)
さえ尽きているのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そうして死ぬだろう。——自分は火のない囲炉裏の
傍
(
はた
)
に坐って、夜明まで考えつづけていた。その考えはあとから、あとから、
仕切
(
しき
)
りなしに出て来たが、いずれも
干枯
(
ひから
)
びていた。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
障子
(
しやうじ
)
の
外
(
そと
)
で
野中
(
のなか
)
さん、
野中
(
のなか
)
さんと
呼
(
よ
)
ぶ
聲
(
こゑ
)
が
二度
(
にど
)
程
(
ほど
)
聞
(
きこ
)
えた。
宗助
(
そうすけ
)
は
半睡
(
はんすゐ
)
の
裡
(
うち
)
にはいと
應
(
こた
)
へた
積
(
つもり
)
であつたが、
返事
(
へんじ
)
を
仕切
(
しき
)
らない
先
(
さき
)
に、
早
(
はや
)
く
知覺
(
ちかく
)
を
失
(
うしな
)
つて、
又
(
また
)
正體
(
しやうたい
)
なく
寐入
(
ねい
)
つてしまつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
窓に対する壁は
漆喰
(
しっくい
)
も塗らぬ
丸裸
(
まるはだか
)
の石で隣りの室とは
世界滅却
(
せかいめっきゃく
)
の日に至るまで動かぬ
仕切
(
しき
)
りが設けられている。ただその
真中
(
まんなか
)
の六畳ばかりの場所は
冴
(
さ
)
えぬ色のタペストリで
蔽
(
おお
)
われている。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
尤
(
もっと
)
も迫害などを恐れるようではそんな事は出来ないでしょう。そんな小さい事を心配するようでは、こんな事は
仕切
(
しき
)
れないでしょう。
其所
(
そこ
)
にその人の自信なり、
確乎
(
かくこ
)
たる精神なりがある。
模倣と独立
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その往来の中を馬車が
幾輛
(
いくりょう
)
となく通る。いずれも屋根に人を載せている。その馬車の色が赤であったり黄であったり、青や茶や
紺
(
こん
)
であったり、
仕切
(
しき
)
りなしに自分の横を追い越して向うへ行く。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私はKが再び
仕切
(
しき
)
りの
襖
(
ふすま
)
を
開
(
あ
)
けて向うから突進してきてくれれば
好
(
い
)
いと思いました。私にいわせれば、先刻はまるで
不意撃
(
ふいうち
)
に会ったも同じでした。私にはKに応ずる準備も何もなかったのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
仕
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“仕切”で始まる語句
仕切戸
仕切車
仕切場
仕切境
仕切帳
仕切腰
仕切襖
仕切暖簾