“田畝道”の読み方と例文
読み方割合
たんぼみち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日盛りの田畝道たんぼみちには、草の影も無く、人も見えぬ。村々では、朝からしとみを下ろして、羽目を塞いだのさえ少くない。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雨の日には泥濘でいねいの深い田畝道たんぼみちに古い長靴ながぐつを引きずっていくし、風の吹く朝には帽子を阿弥陀あみだにかぶって塵埃じんあいを避けるようにして通るし、沿道の家々の人は、遠くからその姿を見知って
少女病 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
はたそれ途中一土手田畝道たんぼみちへかかって、青田ごしに富士の山に対した景色は、慈善市バザアへ出掛ける貴女レディとよりは、浅間の社へ御代参の御守殿という風があった。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)