“泥濘”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ぬかるみ58.0%
でいねい22.0%
ぬか8.0%
ぬかる4.0%
どろ3.5%
ぬかり2.0%
ぬかりみ1.0%
ねかるみ1.0%
ぬかぬみ0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“泥濘”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語34.6%
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語12.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語3.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
春になった。アムグーン川が流れだした。日本人夫は、トビ口をかついで、春の泥濘ぬかるみにすべりながら低い川岸に散らばった。
ズラかった信吉 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
冷々とした朝風に思わず酔覚めの首を縮めて、紺結城こんゆうきの襟をかき合せながら藤吉は押黙って泥濘ぬかるみの道を拾った。
雪の来たあとの道路は泥濘でいねいが連日かわかず、高い足駄あしだもどうかすると埋まって取られてしまうことなどもある。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
女乞食は泥濘でいねいの上の横倒しから藻き上ろうと試みながらも立上るに使えば便利な右手を男乞食と掴り合ったまゝ離しません。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
半七は足もとに気をつけながら、大根卸しのように泥濘ぬかっている雪解け路を辿ってゆくと、二人の影は辰伊勢の寮の前で止まった。
半七捕物帳:09 春の雪解 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
はだの細かな赤土が泥濘ぬかりもせず干乾ひからびもせず、ねっとりとして日の色を含んだ景色けしきほどありがたいものはない。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
胴を離れた首は、雨にたたかれて、見ている間に臙脂えんじ色のあぶらを泥濘ぬかるみにひろげ、蝋よりも青いものになった。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
泥濘ぬかるむ夜道をものともしないで、夜目にもチラチラなまめかしく緋縮緬の裾を蹴返しながら、川越街道を、逆に江戸へ江戸へ、と
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
足先で探ると、水たまりや泥濘どろや投げ散らされ積み上げられた舗石しきいしなどが、感ぜられた。
田植時分たうえじぶんには、雨がしょぼしょぼと降って、こねかえした田の泥濘どろの中にうつむいた饅頭笠まんじゅうがさがいくつとなく並んで見える。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
樹立こだち森々しんしんとして、いささかものすごいほどな坂道——岩膚いわはだを踏むようで、泥濘ぬかりはしないがつるつるとすべる。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なう悲しやの一雫、道の泥濘ぬかりも帰るさは、恋しき土地の記念かたみかと。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
泥濘ぬかりみの、したゝりの森の小路よ、
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
泥濘ぬかりみの、したゝりの森の小路よ、
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
彼は泥濘ねかるみの並木道を通って帰った。
一同は泥濘ねかるみの街路を進みだした。
溝店どぶだなのお祖師様と兄弟分だ、わかい内から泥濘ぬかぬみへ踏込んだためしのないおれだ、と、手前てめえ太平楽を並べる癖に。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)