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『道』
ふりがな文庫
『
道
(
みち
)
』
今もそのアパートはあるだろうか、濡雑巾のようにごちゃごちゃした場末の一角に、それはまるで古綿を千切って捨てたも同然の薄汚れた姿を無気力に曝していた。そのあたりは埋立地のせいか年中じめじめした湿気が去らなかった。日の射さぬ中庭は乾いたためしは …
著者
織田作之助
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「文藝 九月号」1943(昭和18)年9月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約17分(500文字/分)
朗読目安時間
約28分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
泥濘
(
ぬかる
)
稀
(
めず
)
饒舌
(
しゃべり
)
瞠
(
みひら
)
售
(
う
)
懶惰
(
らんだ
)
泛
(
うか
)
泥濘
(
ぬかるみ
)
癒
(
なお
)
著
(
つ
)
轢
(
ひ
)
題名が同じ作品
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
道:――ある妻の手紙――
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)