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田畝道
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たんぼみち
ふりがな文庫
“
田畝道
(
たんぼみち
)” の例文
日盛りの
田畝道
(
たんぼみち
)
には、草の影も無く、人も見えぬ。村々では、朝から
蔀
(
しとみ
)
を下ろして、羽目を塞いだのさえ少くない。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
雨の日には
泥濘
(
でいねい
)
の深い
田畝道
(
たんぼみち
)
に古い
長靴
(
ながぐつ
)
を引きずっていくし、風の吹く朝には帽子を
阿弥陀
(
あみだ
)
にかぶって
塵埃
(
じんあい
)
を避けるようにして通るし、沿道の家々の人は、遠くからその姿を見知って
少女病
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
はたそれ途中一土手
田畝道
(
たんぼみち
)
へかかって、青田
越
(
ごし
)
に富士の山に対した景色は、
慈善市
(
バザア
)
へ出掛ける
貴女
(
レディ
)
とよりは、浅間の社へ御代参の御守殿という風があった。
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
横
(
よこ
)
へ
切
(
き
)
れて
田畝道
(
たんぼみち
)
を、
向
(
むか
)
ふへ、
一方
(
いつぱう
)
が
山
(
やま
)
の
裙
(
すそ
)
、
片傍
(
かたはら
)
を
一叢
(
ひとむら
)
の
森
(
もり
)
で
仕切
(
しき
)
つた
真中
(
まんなか
)
が、
茫
(
ぼう
)
と
展
(
ひら
)
けて、
草
(
くさ
)
の
生
(
はへ
)
が
朧月
(
おぼろづき
)
に、
雲
(
くも
)
の
簇
(
むら
)
がるやうな
奥
(
おく
)
に、
祠
(
ほこら
)
の
狐格子
(
きつねがうし
)
を
洩
(
も
)
れる
灯
(
ひ
)
が
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一度ちょっと
田畝道
(
たんぼみち
)
を抜けましたがね、
穀蔵
(
こくぐら
)
、もの置蔵などの並んだ処を通って、昔の屋敷町といったのへ入って、それから
榎
(
えのき
)
の宮八幡宮——この境内が、ほとんど水源と申して
宜
(
よろ
)
しい
半島一奇抄
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
田
常用漢字
小1
部首:⽥
5画
畝
常用漢字
中学
部首:⽥
10画
道
常用漢字
小2
部首:⾡
12画
“田畝”で始まる語句
田畝
田畝畷
田畝路