“不意撃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふいうち85.7%
ふいう14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるいは石段をくだるやいなむかえのものにようせられて、あまりの不意撃ふいうちに挨拶さえも忘れて誰彼の容赦なく握手の礼を施こしている。出征中に満洲で覚えたのであろう。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さすがの迷亭もこの不意撃ふいうちにはきもを抜かれたものと見えて、しばらくは呆然ぼうぜんとしておこりの落ちた病人のように坐っていたが、驚愕きょうがくたががゆるんでだんだん持前の本態に復すると共に
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
刑事は、この不意撃ふいうちにちょっとたじろいた。令嬢の死骸に目もくれず、追跡を続ける気転きてんが利かなんだ。彼は思わず投げ出された死骸の前に立止った。
恐怖王 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)