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不意撃
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ふいうち
ふりがな文庫
“
不意撃
(
ふいうち
)” の例文
あるいは石段を
下
(
くだ
)
るや
否
(
いな
)
や
迎
(
むかえ
)
のものに
擁
(
よう
)
せられて、あまりの
不意撃
(
ふいうち
)
に挨拶さえも忘れて誰彼の容赦なく握手の礼を施こしている。出征中に満洲で覚えたのであろう。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
さすがの迷亭もこの
不意撃
(
ふいうち
)
には
胆
(
きも
)
を抜かれたものと見えて、しばらくは
呆然
(
ぼうぜん
)
として
瘧
(
おこり
)
の落ちた病人のように坐っていたが、
驚愕
(
きょうがく
)
の
箍
(
たが
)
がゆるんでだんだん持前の本態に復すると共に
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
迅雷
(
じんらい
)
を
掩
(
おお
)
うに
遑
(
いとま
)
あらず、女は突然として
一太刀
(
ひとたち
)
浴びせかけた。余は全く
不意撃
(
ふいうち
)
を
喰
(
く
)
った。無論そんな事を聞く気はなし、女も、よもや、ここまで
曝
(
さら
)
け出そうとは考えていなかった。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ところがこの
不意撃
(
ふいうち
)
に驚いて車をかわす暇もなくもろくも余の傍で転がり落ちた、後で聞けば、四ツ角を曲る時にはベルを鳴すか片手をあげるか一通りの
挨拶
(
あいさつ
)
をするのが礼だそうだが
自転車日記
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
私はKが再び
仕切
(
しき
)
りの
襖
(
ふすま
)
を
開
(
あ
)
けて向うから突進してきてくれれば
好
(
い
)
いと思いました。私にいわせれば、先刻はまるで
不意撃
(
ふいうち
)
に会ったも同じでした。私にはKに応ずる準備も何もなかったのです。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
聴衆はちょっと
不意撃
(
ふいうち
)
を食った。こんな演説の始め方はない。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
不意撃
(
ふいうち
)
に応ずる事が出来れば不意撃ではない。
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
意
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
撃
常用漢字
中学
部首:⼿
15画
“不意”で始まる語句
不意
不意打
不意気
不意討
不意氣
不意々々
不意打ち
不意の贈物