“障子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうじ75.8%
しやうじ19.9%
しようじ2.5%
あかりど0.6%
さうじ0.6%
せうじ0.3%
しようぢ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高窓たかまど障子しょうじやぶあなに、かぜがあたると、ブー、ブーといって、りました。もうふゆちかづいていたので、いつもそらくらかったのです。
風はささやく (新字新仮名) / 小川未明(著)
障子しやうじを細目に開けて見ると、江戸中の櫻のつぼみが一夜の中にふくらんで、いらかの波の上に黄金色の陽炎かげろふが立ち舞ふやうな美しい朝でした。
おりたつ後姿うしろすがた見送みおくものはお八重やへのみならず優子いうこ部屋へや障子しようじ細目ほそめけてはれぬ心〻こゝろ/\を三らう一人ひとりすゞしげに行々ゆく/\ぎんずるからうたきゝたし
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
きさらぎや多摩の山方やまかた、まだ寒き障子あかりどの内、人影の、手に織る機の、ていほろよをさうつらしき。立ちどまり、うつらに聴けばからりこよ、の鳴るらしき。
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
せめては目の及ばむ程のさま見ばやとて、後手うしろてのあかり障子さうじあくれば、吉原下谷本所あたりの火一つらになりて、黒き烟のうちに焔立ちのぼるさま、地獄の絵見る心地す。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
つまみして障子せうじめた、殘暑ざんしよといふものはわるあつい、空氣くうきかよはないかららである、くもつてゐるから頭痛づつうがする、たまらぬ。
ねこ (旧字旧仮名) / 北村兼子(著)
朝の陽は障子しようぢあかるくいちめんに照りかがやけばまなこくらみぬ
小熊秀雄全集-01:短歌集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)