“せうじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
少時44.4%
省字22.2%
小字11.1%
障子11.1%
稍事11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何となく心重くなりたれば夜具の袖を挙げて一たび払ふに、大鬼小鬼其影を留めず消え失せぬ。少時せうじにして喧笑放語傍若無人ばうじやくぶじんなる事、前の如し。
松島に於て芭蕉翁を読む (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
しやく釈につくるの外、たくを沢、驛をえきつくるぞくなり、しかれども巻中えきたくの字多し。しばらくぞくしたがうて駅沢に作り、以梓繁しはんはぶく。省字せうじは皆古法こほふしたがふ。
秋山伊豆、名は惟恭、あざなは仲礼、小字せうじ浪江なみえ、長じて伊豆と称した。巌山、千別舎ちわきのやの号がある。讚岐国那珂郡櫛梨村の人、文久三年四月十日五十七歳にして歿した。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
尚は小字せうじ誠之助、飯田氏の嗣子である。棠軒は発するに臨んで、飯田安石をして県庁にまうさしめた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
つまみして障子せうじめた、殘暑ざんしよといふものはわるあつい、空氣くうきかよはないかららである、くもつてゐるから頭痛づつうがする、たまらぬ。
ねこ (旧字旧仮名) / 北村兼子(著)
そこへおともだちがておはなしをしてゐると、どこから這入はいつてたものか、また椽側えんがはた、わたしあわてゝ障子せうじ締切しめきつた。
ねこ (旧字旧仮名) / 北村兼子(著)
われは車を下りて、些の稍事せうじを買はゞやと酒店の中に入りぬ。店の前には狹き廊ありて、小龕せうがんに聖母をいつきまつり、さゝやかなる燈を懸けたり。