“をさなゝ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小字50.0%
幼名50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蘭軒が茶山とお茶の水で月を看た後九日にして、八月二十五日に蘭軒の嫡子榛軒しんけんが生れた。小字をさなゝ棠助たうすけである。後良安、一安、長安と改めた。名は信厚しんこうあざな朴甫ぼくほとなつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
わたくしは此詩を読んで、始て寛斎の小字をさなゝを貞次郎と云つたことを知つた。天保十年生の貞次郎は此時僅に九歳であつた。「同癖」の二字は人をして其夙慧を想見せしめる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
見付たる由コリヤげん次郎其妻の名は何とか申せしや源次郎私しさい幼名をさなゝは上臺千代と守り袋に書付かきつけ之あり千代平常申にはたしか越後邊のうまれのよし明暮あけくれ實の親をしたひ居りし故私主人へいとま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もて營業と爲ぬ又同町に山田元益げんえきといふ醫師いしやあり是はれ庄兵衞が兄にて幼名をさなゝを庄太郎といひしが性來しやうらいからぬ品行おこなひありて賭博とばくを好みさけを飮み親に苦勞くらうを掛ることも度々あれば父はいか久離きうり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)