“慥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たし60.6%
たしか27.7%
しか6.0%
こしら3.5%
しっ1.1%
しっか0.8%
しつか0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
きもは脂肪のかたまったものだから、八十何歳の西園寺公にはやや脂っ濃すぎるかも知れないが、白子ならたしかに適するはずである。
西園寺公の食道楽 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
男は足場を選びながらゆっくり歩いて来る、四辺あたりが静かなので、身動きをしても気付かれるに違いない。——誰だかたしかめてやりたい。
殺生谷の鬼火 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「難事は、水害のさまたげのみではないぞ。築城中にも、うるさくせ来る美濃の兵に対しても、そちは何ぞしかとした勝算があるか」
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
莫迦ばかなことをいっちゃいかん。もっとも、パルプでこしらえたあのやすい本なんかには出とりゃせんだろうが、わしは嘘をいっているのではない」
「立てっ、安政っ。——七右衛門もしっかりせいッ。おことら、へばるにはまだ早いぞ。——何のざま」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分はその世間にさいなまれて来ただけであるが、さすがに又八は男だけあって、以前よりもどこかしっかりしたところが人間に出来てきたように思われた。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「まあ仕方がない。入つたんならしつかりやれ。」
(新字旧仮名) / 久米正雄(著)