“こしら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コシラ
語句割合
90.1%
2.0%
1.7%
1.4%
1.0%
調0.7%
製作0.4%
0.3%
製造0.3%
築造0.2%
裁縫0.2%
0.2%
0.1%
調製0.1%
仮設0.1%
扮装0.1%
0.1%
料理0.1%
細工0.1%
腹拵0.1%
虚構0.1%
補理0.1%
0.1%
調理0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
医者と云ふものは、病状の診断を、患者の顔色かほいろからも、こしらへるものだからね。それは、君のモラアルも、僕にはよくわかつてゐるさ。
創作 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
『空穀でも無いでやす——雀には食はれやしたが、しかし坊主(稲の名)が九分で、目は有りやすよ。まあ、一俵こしらへて掛けて見やせう。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「何だつて、貴方、東京でつた靴ですから東京へ送り返すのです。こしらへた店でなくつちや、直しやうがないぢやありませんか。」
花笠を造つたり、小さな山車だしこしらへたり、山車の屋根を飾る挿花さしばなを考へたりして、キヤツキヤツと騒いで居るのでした。
女王 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
この家は旧札差ふださしこしらえた家で、間口が四けんに二間半の袖蔵そでぐらが付いており、奥行は十間、総二階という建物で、木口きぐちもよろしく立派な建物であったが
本當に調こしらへて呉れるかえと眞面目だつて言へば、夫れは調らへて上げられるやうならお目出度のだもの喜んで調らへるがね、私が姿を見てお呉れ
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
てよ。雖然けれども自分じぶん製作こしらへたざうだ、これが、もし価値ねうちつもつて、あの、おうらより、はるかおとつてたらうする。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
谷中あたりの職人ていこしらえ、印半纏しるしばんてんを着まして、日の暮々くれ/″\に屋敷へ入込いりこんで、灯火あかりかん前にお稲荷様のそばに設けた囃子屋台はやしやたいの下に隠れている内に、段々日が暮れましたから
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「明朝のを今製造こしらえるのでしょうねエ」とお秀も笑うて行こうとする
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
見るものの眼から見れば建てさせた人が気の毒なほどのものを築造こしらえたを見るたびごとに、内々自分の不運を泣きますわ、お上人様
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
『今夜衣服きもの裁縫こしらへて了へば、明日幾何いくらか取れるので御座んすけれど……たつた四銭しか無かつたもんですから。』
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ひとつひとつ克明にかなえていったらりがないが、まずり。こしらえだった。
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
さうしてその目的を以つて君はかねこしらへてをるのぢやらう、なあ、さうすりやその貨さへ得られたら、好んで不正な営業を為る必要は有るまいが。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
間、君は何の為にかねこしらゆるのぢや。かの大いなるたのしみとする者を奪れた為に、それにへる者として金銭マネエといふ考を起したのか。それも可からう、可いとしてく。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
いゝやなそれは、出來できないとき調製こしらへてれとははない、おまへさんにうんいたときことさ、まあ其樣そん約束やくそくでもしてよろこばしていてお
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まへさん何時いつ左樣さうつたね、うんときになるとれに糸織いとおり着物きものをこしらへてれるつて、本當ほんたう調製こしらへてれるかえと眞面目まじめだつてへば
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
この上は仮設こしらえるべき口実いいぐさの種も尽て居たが、さればと云って小歌に逢わずには居られず、つるんだ金の手もとで出来るはずはないのでよんどころなく巻紙の皺をべて
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
ヒューという寒風かぜしのいで柳番屋の蔭に立って居ると、向うからぜん申し上げた黒縮緬の頭巾を被り大小を落差しに致して黒無地の羽織、紺足袋という扮装こしらえで通りました
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
綿かと思うやわらかな背を見物へ背後うしろむきに、そのこしらえし姿見に向って、筵に坐ると、しなった、細い線を、左の白脛しらはぎに引いて片膝を立てた。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あのぢいさんばかりはこの貧乏のくせに毎晩四合の酒を缺かさずに、肴の刺身か豚の鍋でも料理こしらへてゐないことはない。
一家 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
迎へたやうに細工こしらへるから——そりやあもう新平民の娘だとは言ふもんぢやないから。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
かれこれ三十分も待たしといてから、やっとどうにか六カ月のお腹拵こしらえて行きましてん。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
虚構こしらえるぜ!」と冷笑わらった。大坊主はじろりと顔を見た。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
きくに物事能分別し太七を船乘ふなのりにして船を補理こしらへ名を勘兵衞とあらためさせ其頃そのころ名高なだかき女にありしとかや
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
甲板ゴルフ、麻雀マージャン、ブリッジ、碁、輪投げ、散歩、デッキにこしらえたプウルの水泳。夜は映画、音楽会。舞踏。
見計みはからって調理こしらえろと云えば好いじゃないか」
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
はなさうわけがない屹度きつとお光さんの色香いろかに迷ひ私があれ程に言て置た事をも打忘れて自分じぶんから迷惑めいわくこしらへ私に相談も無い者だ夫と云も日頃から身のたしなみのわるい故とはややきかけし女房は可笑をかしくも又道理もつともなり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)