“白脛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しらはぎ78.3%
しろはぎ21.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もし枝葉に置く霜の影に透したらんに、細いかいなに袖からみ、乳乱れ、つま流れて、白脛しらはぎはその二片ふたひらの布をながれ掻絞かきしぼられていたかも知れない。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そればかりでなく、衣紋が滅茶々々に崩れて、紅の裾も踏みしだいたまゝ、白脛しらはぎが苦惱に揉れて、淺ましい取亂しやうは、猛獸の惡戯にしても念が入り過ぎます。
ただその上下うえした装束そうぞくにも、支度の夜は丑満うしみつ頃より、女紅場じょこうばに顔を揃えて一人々々沐浴ゆあみをするが、雪のはだえも、白脛しろはぎも、その湯は一人ずつべにを流し、白粉おしろい汲替くみかえる。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
水弄みずいじりをしていると、もう手先の冷え冷えする秋のころで、着物のまくれた白脛しろはぎ脇明わきあきのところから、寝熱ねぼてりのするようなはだに当る風が、何となく厭なような気持がした。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)