調こしら)” の例文
雅さんのところへくときまつて、その為に御嫁入道具までちやん調こしらへて置きながら、今更外へゆかれますか、雅さんも考へて見て下さいな。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
本當に調こしらへて呉れるかえと眞面目だつて言へば、夫れは調らへて上げられるやうならお目出度のだもの喜んで調らへるがね、私が姿を見てお呉れ
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まづそれまでは上方あたりに遊んで居るやう為てやりたく、路用の金も調こしらへて来ましたれば少しなれども御預け申しまする、何卒宜敷云ひ含めて清吉めに与つて下さりませ
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
また家来共にもそれ/″\身装の手当もせんければならんが、屋敷へ帰ればすぐに才覚してお前の身受をいたすから、何うぞ百両の金を調こしらえて丈助に渡してくれろと云う文面ゆえ
此の度勝四郎が商物あきもの買ひてみやこにゆくといふをうたてきことに思ひ、ことばをつくしていさむれども、一四常の心のはやりたるにせんかたなく、一五梓弓あづさゆみすゑのたづきの心ぼそきにも、かひがひしく一六調こしらへて
本当に調こしらへてくれるかえと真面目まじめだつて言へば、それは調らへて上げられるやうならお目出度めでたいのだもの喜んで調らへるがね、わたしが姿を見ておくれ
わかれ道 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
まずそれまでは上方あたりに遊んで居るようしてやりたく、路用の金も調こしらえて来ましたれば少しなれどもお預け申しまする、どうぞよろしく云い含めて清吉めにって下さりませ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
嘘では無いよ何時かお前が言つた通り上等の運が馬車に乘つて迎ひに來たといふ騷ぎだから彼處の裏には居られない、吉ちやん其うちに糸織ぞろひを調こしらへて上るよと言へば、厭やだ
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
嘘では無いよ何時かお前が言つた通り上等の運が馬車に乗つて迎ひに来たといふ騒ぎだから彼処あすこの裏には居られない、吉ちやんそのうちに糸織ぞろひを調こしらへて上るよと言へば、厭やだ
わかれ道 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)