“調達”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょうだつ40.0%
ちょうたつ20.0%
てうたつ13.3%
てうだつ6.7%
こしらへ6.7%
ちょうだ6.7%
ちようだつ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
細君の父が健三の手で調達ちょうだつされた金を受取って帰ってから、それを特別の問題ともしなかった夫婦は、かえって余事を話し合った。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「当分この状態で暮してみろ。不便で参ったら、例の罰金を調達ちょうたつしてこい。そうすれば元々どおり、レッドはレッド、ヤーロはヤーロの身体にしてやる。金が払えないうちは駄目だぞォ」
一九五〇年の殺人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
くゝる程の氣力は御座なく候はん其上菊事私し方にて金子調達てうたつ致さず候を遺恨ゐこんに存じて母を締殺しめころし候事と存じられ候へば能々よく/\菊を御吟味下され度願上奉つると申立るを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
勘兵衞聞入ず勿々なか/\急には金子の調達てうだつ出來兼るあひだまづ旦那の方にて御才覺下さるべし彌七引負ひきおひは追々御勘定申さんと云を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
兼た飯焚めしたきの男一人在れど是さへも使に出たる後なれば同胞きやうだい如何なる密談みつだんせしや知者しるものたえて無りけり斯て後庄兵衞は翌朝よくあさ五兩の金を調達こしらへ兄元益に遞與わたせしに此方は心得其金もてしちに入たる黒紋附くろもんつきの小そで羽織ばおり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
調達ちょうだは八万蔵をそらんじながら遂に奈落にちたという。いかに学問ばかりひいでようとも、根本のこころざしが邪道よこしまにねじけておっては詮ない。かえって学問が身の禍いをなすためしもある。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
これを表沙汰おもてざたにせば債務者は論無う刑法の罪人たらざるべからず、ここにおいたれか恐慌し、狼狽ろうばいし、悩乱し、号泣し、死力をつくして七所借ななとこがり調達ちようだつを計らざらん。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)