“語調”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てうし17.6%
ごちょう17.6%
ちょうし17.6%
ことば11.8%
ことばつき11.8%
ものいい11.8%
ごてう5.9%
アクセント5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
静子がうちへ帰ると、信吾は待ち構へてゐたといふ風に自分の室へ呼んで、そして、何か怒つてる様な打切棒ぶつきらぼう語調てうしで、智恵子の事を訊いた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
居士こじは、白髯はくぜんのなかから苦笑をもらしたが、叱言こごとをやめて語調ごちょうをかえる。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「よしてよ。なんぼわたしが馬鹿だって、そうそう男のいものに……。」と女は言いかけて、中島とお千代との関係を思合せにわか語調ちょうしを替え
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
と課長は彼独得の、おとなしい、それでいて威厳のある語調ことばで口をきった。この語調は彼が官庁の飯を食い出してから二十余年の間に習得されたものであった。
犠牲者 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
眼もうだが、顏にも姿にも下町したまちにほいがあツて、語調ことばつきにしろ取廻とりまはしにしろ身ごなしにしろ表情にしろ、氣は利いてゐるが下卑げびでゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
語調ものいい体度みのこなしとが時田よりも快活らしいばかり、共に青山御家人あおやまごけにん息子むすこで小供の時から親の代からの朋輩ほうばい同士である。
郊外 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
其上そのうへ參禪さんぜん鼓舞こぶするためか、古來こらいからこのみちくるしんだひと閲歴譚えつれきだんなどぜて一段いちだん精彩せいさいけるのがれいであつた。此日このひそのとほりであつたが或所あるところると、突然とつぜん語調ごてうあらためて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ふと氣がつくと、私の耳は、一心に、その混聲を分析して、語調アクセントの混亂の中からロチスター氏の語調を區別しようとしてゐた。それはすぐに聽き取れた。