“取廻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とりま25.0%
とりまは25.0%
とりまはし25.0%
とりまわ12.5%
とりまわし12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
芸者の姿は枝折戸しおりどを伸上った。池を取廻とりまわした廊下には、欄干越てすりごしに、燈籠とうろうの数ほど、ずらりと並ぶ、女中の半身。
妖術 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まさ驪山りさんつて陛下へいか相抱あひいだくべき豊肥妖艶ほうひえうえんひとそのをとこたいする取廻とりまはしのやさしさ、へだてなさ、親切しんせつさに、人事ひとごとながらうれしくて、おもはずなみだながれたのぢや。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
眼もうだが、顏にも姿にも下町したまちにほいがあツて、語調ことばつきにしろ取廻とりまはしにしろ身ごなしにしろ表情にしろ、氣は利いてゐるが下卑げびでゐる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
あの橋の取附とッつきに、松の樹で取廻とりまわして——松原はずッと河を越して広いの林になっておりますな——そして庭を広く取って、大玄関おおげんかんへ石を敷詰しきつめた、素ばらしい門のあるやしきがございましょう。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
も少し取廻とりまわしが功者だったら、なおいでしょうね。