“枝折戸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しおりど80.7%
しをりど19.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かたつかんで、ぐいとった。そので、かおさかさにでた八五ろうは、もう一おびって、藤吉とうきち枝折戸しおりどうちきずりんだ。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「表の戸締りが開いていたのだ。かんぬきがかかっていなかったのだ、そして、そこから、庭へ通ずる枝折戸しおりどには錠前がないのだ」
疑惑 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
夜業やげうの筆をさしおき、枝折戸しをりどけて、十五六邸内ていないを行けば、栗の大木たいぼく真黒まつくろに茂るほとりでぬ。そのかげひそめる井戸あり。涼気れうきみづの如く闇中あんちう浮動ふどうす。虫声ちうせい※々じゞ
良夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
よく通る男の子の聲、顏を擧げると、枝折戸しをりどを押しあけて、十二三の小僧が顏を出して居ります。宗之助といふ十三になつたばかりの、非凡の惡戯者です。