“把”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
64.8%
10.0%
6.7%
つか3.8%
とら3.8%
3.3%
にぎ2.9%
1.9%
たば1.0%
とり1.0%
(他:2)0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「どれどれ、見せい。ううむ。ほんに、すこしの間に、うまくなったの。……が、ここがまだ、すこしいかんな。よし、わしが手をってつかわそう」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
水滴の四、五滴を硯へ落して、介三郎はやわらかにすみすべらせた。光圀は床几しょうぎのまま料紙をって、何事か筆を走らせていた。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
渠ははたして三年みとせの昔天神橋上月明げつめいのもとに、ひじりて壮語し、気を吐くことにじのごとくなりし女丈夫なるか。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いわくカラハシは竹を割って作ったもので、一人一日の能率は稲三十六もみ約七二十一貫目をけばよいことになっていた。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そーめん六俵二十入りその代金六両一歩二朱、焼酎しょうちゅう入りの徳利二本その代金三歩也、しめて合計金二百九十一両三歩也
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
一日かかって四十かぞくのは、普通一人前いちにんまえの極度の仕事であったが、おとらは働くとなると、それを八十把も漉くほどの働きものであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
ただ字を書く事は重宝がられて、彼も妻もよく手紙の代筆をして、沢庵たくわんの二三本、小松菜の一二礼にもらっては、真実感謝して受けたものだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「昨日の稲刈りでおとよさアは、ないしょで省作さアのスガイ一すけた。おれちゃんと見たもの。おとよさアは省作さアのわき離れねいだもの。惚れてるに違いねい」
隣の嫁 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
にこにこしながら手も汚さず汗も出さず、綽々しゃくしゃくとして刈ってるが、四と五把との割合をもってより多く刈る。
隣の嫁 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
空のもつ、ふかい味わいがつかめなくても、せめて「裸にて生まれて来たになに不足」といったような、裸一貫の自分をときおり味わってみることも
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
「まだらしいな」正三はぼんやりこたえた。相変らず、順一は留守がちのことが多く、高子との紛争も、その後どうなっているのか、第三者にはつかめないのであった。
壊滅の序曲 (新字新仮名) / 原民喜(著)
今にもぶっ倒れそうな痩男やせおとこがひらひらと紙幣を屋台に差出し、手でつかんだものをもう口に入れていた。
火の唇 (新字新仮名) / 原民喜(著)
外部の圧迫に細り細りながら、やがて瀕死ひんしの眼にとらえられたものは、このように静かな水の姿ではなかろうかと……。
苦しく美しき夏 (新字新仮名) / 原民喜(著)
城下ちかいを為すの恥を思わず、かえって忠貞をとらえて忌疑きぎを抱く。白映ペートルさかいを議す長崎の港、聖東ワシントン地をる下田のはま
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
遊女はやや老いて人もすさめなくなると、いよいよ歌謡と酒との昂奮こうふんを借りて、男女たがいの心の隈々くまぐまを探りあい、求め難い安住の機会をとらえようと努める。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
かまどうへすゝけたちひさな神棚かみだなへはからげてた一なへせてあつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
の一わらなはにすれば二房半位ばうはんぐらゐで、草鞋わらぢにすれば五そく仕上しあがるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
常には見上る高枝たかきえだうづまりたる雪を天然てんねん足場あしばとして心のまゝきりとり、大かたは六を一人まへとするなり。
木蘭色もくらんじき無垢むくを着て左の手に女郎花おみなえし桔梗ききょう、右の手に朱塗しゅにぎりのはさみ持たせられしまま
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その時或る説明しがたい心持で、身構へてにぎつて居た自分の杖をふり上げると、自分の前で何事も知らずに尾を振つてゐる自分の犬を、彼はしたたかに打ち下した。
自分のたなごころのなかに彼女の手をにぎめていると、わたくしのこの胸には、それまで想像だもしなかったほどの愉しい気持ちがみなぎって来るのでした。
(新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
「おまけに、妻籠へ割り当てられた松明たいまつも三千だ。いや、村のものは、こぼす、こぼす。」
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ところがこういう煩雑はんざつなるき料を支給する必要もなく、さっさと家内の者限りで一日の中にも千二千把、機械を運転して籾落しが済むようになると、すなわち小農場は小さいながらに
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
何でもかでも自分でせねば頭が痛く、亡夫の時ぼくかなんぞのように使われし田崎某たざきなにがしといえる正直一図の男を執事として、これを相手に月にまきが何炭が何俵の勘定までせられ
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
継娘をばそのままで岩頭から二人をいっしょに突き落とすと、継子のほうは運よく途中の木の根に衣物の裾が引っ懸かって助かり、実子のほうはカヤたばの重さで下の谷川の大石の上にころび落ちて
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)
道糸は、人造テグスの一分半くらいの太さのもの一たば、二十間を全部用いる。
那珂川の鱸釣り (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
さらばとてひければおきな菜刀なきりはうてうとりさらのなかへさら/\とおとしてけづりいれ、豆のをかけていだせり。
さらばとてひければおきな菜刀なきりはうてうとりさらのなかへさら/\とおとしてけづりいれ、豆のをかけていだせり。
そうして、それを螺旋らせん締棒しめぼうの下に押込んで、をぐるぐると廻し始める。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
 等はその繊細なる者なり。壮大を壮大とし繊細を繊細とするは普通なれども、時としては壮大なる題目をとって比較的繊細に作するの技倆ぎりょうもなかるべからず。例へば五月雨を詠ずるに
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
大家苦心の句をとって平凡と目するに至ることあり。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)