“たば”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タバ
語句割合
86.7%
6.2%
1.0%
1.0%
0.5%
束把0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
橋のたもとに二軒の農家があって、その屋根の下を半ば我が家の物置きに使っているらしく、人の通れる路を残してたきぎたばが積んである。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
稍々やや誇張して云えば、早苗の自殺ではっと気を緊めた見物の前に、大きく「ええ、口惜しや、たばかられたか!」
印象:九月の帝国劇場 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
継子のほうは運よく途中の木の根に衣物の裾が引っ懸かって助かり、実子のほうはカヤたばの重さで下の谷川の大石の上にころび落ちて、からだが千々に砕けて死んでしまった。
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)
われ聞居たり然れば其方共萬澤の關所やぶりにては是なくまつたく萬澤狐にたばかされ萬澤の裏道を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
とほくはゆみ張裂はりさくむね押鎭おししづめ打果さでや置べきかとすそみじかに支度したくを爲し既に一刀たばさんて出行でかけんとする其の折柄をりから後ろのふすま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
新介は何気なくその柴の束把たばをくずして左右のわきへ抱え込もうとした。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
舁込しがあるじの老女一人居り其時彼の町人と思ひし男私しにむかひ最早此所迄來る上は如何にさけぶとも詮なし翌日は京の遊女町へ連ゆきて金にするつもりなれば其心得にて此姥樣このおばさんの處に今宵悠々と泊り居よと云れて偖は惡漢にたばかられしか殘念や口惜やとのがれんとすれども先づは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
青木さんはすぐにえんの籐イスにせてたば草をふかしながら、夕かんみはじめた。
(旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
「火焔と見せて吾をあざむき、その間に潜入しようとしても、この三太夫は偽むかれぬ。思ったよりも幼稚の術者め! この老人はたばかれまいぞ」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
息子夫妻が父の祖神の翁に顔を合すとき、大体話は山の生産の模様、山民の生活の状況、それ等をたばねて行く岳神としての支配の有様、そのようなものであった。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
綱線をたばねて叩き潰して更にそれを引き伸したような山の空線は、山体に磅礴ほうはくした鬱勃うつぼつの気がはち切れる程に籠って、火花が散るように鋭く閃いている。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
井戸のわきを通ると、釣瓶も釣瓶たばも流しに手繰り上げてあツて、其がガラ/\と干乾ひからびて、其處らに石ばいが薄汚なくこびり付いてゐた。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
どうしてたばっておけますかい? 地所は狭いし、百姓は怠け者で、働くことを嫌って居酒屋へ行くことばっかり考えてけつかる……これじゃあ悪くすると、今にこの年齢としで物乞いを
寺寺てらでら女餓鬼めがきまをさく大神おほみわ男餓鬼をがきたばりてまはむ 〔巻十六・三八四〇〕 池田朝臣
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)