“たぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タブ
語句割合
46.2%
30.8%
15.4%
7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの年頃の方が、若い娘に參つてしまふと、よく、まるでたぶらかされたやうになるものですからね。ところで、あの方はその女と結婚しようとなすつたのです。
それが終ると、彼は今度は両手の指で両耳のたぶを引張り上げる所作を繰返し始めました。わたくしはゴムのように伸び縮みするあかい耳朶を異様に眺めながら
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それは、英雄ジーグフリードの妻クリームヒルトが、夫を害しようとするハーゲンにたぶらかされて、やいばも通らぬ夫の身体の中に、一個所だけ弱点があるのを打ち明けてしまう章句ところだった。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
日ごろ睾嚢こうのう八畳敷を誇り大風呂敷をひろげて人をたぶらかしてゐた狸公も、いささか国家のために尽すところの一役を与へられゝば幸甚であると、故郷の村からつい二三日前手紙があつたばかりだ。
たぬき汁 (新字旧仮名) / 佐藤垢石(著)