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誑
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たぶ
ふりがな文庫
“
誑
(
たぶ
)” の例文
こういう風に実行も出来ぬ地方問題を
好餌
(
こうじ
)
として、一方には無邪気なる選挙区民を
誑
(
たぶ
)
らかし、他方では公共機関を誘惑して、これをその味方につけんとする。
選挙人に与う
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
あの年頃の方が、若い娘に參つてしまふと、よく、まるで
誑
(
たぶ
)
らかされたやうになるものですからね。ところで、あの方はその女と結婚しようとなすつたのです。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
……
鳴呼
(
ああ
)
、彼は何かに
誑
(
たぶ
)
らかされたようだった。何物にも同じような不満ばかりだった。ある楽匠にたいしては、断腸の思いをした。愛する友を失ったようなものだった。
ジャン・クリストフ:06 第四巻 反抗
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
それをあいつは、ちゃんと見抜いて、私までを
誑
(
たぶ
)
らかそうとしてるんです。女の口からは、つい言えもしない言い
難
(
にく
)
さから、今まで黙っていたのは、私も良くはありません。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さてその人民どもを
誑
(
たぶ
)
らかす邪法の方便は、まだまだそれだけではない。
ハビアン説法
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
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乗円 咄、此
老狐
(
らうこ
)
、
猥
(
みだ
)
りに愚民を
誑
(
たぶ
)
らかし居るな。
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
懺悔
(
ざんげ
)
して、おれの
義弟
(
おとと
)
にあやまれ。てめえは、二重三重に、亭主を
誑
(
たぶ
)
らかしただけでなく、あらぬ罪を石秀にも着せ、始終、石秀がうるさく自分に口説き寄って困るなどとぬかしたろうが
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“誑”の解説
誑 (おう)(sa: māyā、マーヤー)は、仏教が教える煩悩のひとつ。
欺瞞。自分だけの利益や世間の評判(名聞利養)を得ようとして、様々なはかりごとを心に秘めて、自分が徳のある人物であると見せかける偽りの心である。
説一切有部の五位七十五法のうち、小煩悩地法の一つ。唯識派の『大乗百法明門論』によれば随煩悩位に分類され、そのうち小随煩悩である。
(出典:Wikipedia)
誑
漢検1級
部首:⾔
14画
“誑”を含む語句
欺誑
誑惑
斗秤欺誑人
誑惑癖
誑死