“誑惑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きょうわく85.7%
たぶらか14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
他力易行と教えて来たが、思いにさる事実の応験。愛慾泥裏の誑惑きょうわくの男と女がそのままに、登る仏果の安養浄土、恐ろしき法力ではあるなあ。
取返し物語 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
元箱根村より箱根町の間は、樹木茂りて昼もなお暗きほどなるが、そのころここにしき狐が住んでいて、日の暮れた後に通行人を誑惑きょうわくするという評判があった。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
重井おもいの変心を機として妾を誑惑たぶらかさんの下心あるが如くなお落ち着き払いて、この熱罵ねつばをば微笑もて受け流しつつ、そののち数〻しばしばい寄りては、かにかくと甘きことばろう
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)