“えだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:エダ
語句割合
94.2%
1.9%
1.0%
岐路0.6%
0.6%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
餌断0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ジョバンニは、せわしくいろいろのことを考えながら、さまざまのあかりや木のえだで、すっかりきれいにかざられた街を通って行きました。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
石に腰掛けて甘酒を飲んでいるお店者たなものもあった。柳の並木が茂りつづいている時分のことで、岸から石垣の下の方へ長く垂下った細いえだが見える。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
このとき、これを、えだていたからすが、アホー、アホー、といっていたのであります。
五銭のあたま (新字新仮名) / 小川未明(著)
さうですな、山道で岐路えだが多いから矢張り案内がるでしやう、宅のせがれ
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
彼方此方かなたこなたにむらむらと立なら老松奇檜ろうしょうきかいは、えだを交じえ葉を折重ねて鬱蒼うっそうとしてみどりも深く、観る者の心までがあおく染りそうなに引替え、桜杏桃李おうきょうとうり雑木ざつぼくは、老木おいき稚木わかぎも押なべて一様に枯葉勝な立姿
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
小流れは谷窪からく自然の水で、復一のような金魚飼育商しいくしょうにとっては、第一に稼業かぎょうりどころにもなるものだった。その水をえだにひいて、七つ八つの金魚池があった。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
またはたえだてて、茨田うまらたの堤と茨田の三宅みやけとを作り、また丸邇わにの池依網よさみの池を作り、また難波の堀江を掘りて、海に通はし、また小椅をばしの江を掘り、また墨江の津を定めたまひき。
『三州志』などを見ると、加州藩では他の諸国で出村でむら分郷わけごう枝村えだむらといい、越前でえだなどといっていた小部落を垣内と公称し、何郷何箇村及び垣内幾箇処などと録している。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
◯十三節に「そのはだええだ蝕壊くいやぶらる、すなわち死の初子ういごこれが肢を蝕壊るなり」とあるを見れば、この悪人必滅の主張があきらかにヨブを指したものであること確実である。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
何としたことか、その前夜から朝にかけては、猛獣部隊の猛獣が、終夜空を望んで咆哮ほうこうしていた。聞けば、戦に臨む前は一切餌断えだちをして、猛獣群の腹をしておくのだとある。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)